中小企業の経営コンサルタントとしての役割を期待されている中小企業診断士の仕事の中で、一番、中小企業診断士らしい仕事です。今回はそのプロセスの中の「ヒアリング」のお話です。
1.実務補習の時のヒアリング
「ヒアリング」は、「経営支援」の2番最初のプロセスです。
クライアント企業とのファーストコンタクトになることが多いです。
実務補習の時のヒアリングは、指導員にもよって違うと思いますが、まず、準備として事前にヒアリング項目をリストアップして、チーム内で精査して、絞り込みます。
当日は、チームの中数名が代表して社長と対話して、リストアップした項目を中心に確認をしていきます。
2.ヒアリング項目
準備の時の、ヒアリング項目の絞り込みの時にしばしば起こることがあります。それは、是非これについて聞きたいという意思の強い人の意見に寄るということです。たまに、興味本位で聞きたいような項目も入ります。
精査するチームのメンバーは、意識に押し切られずに、そのことを聞くことで、「ある事象が問題か問題じゃないのか判断できる」、「社長の考え方が確認できる」、「見えなかった可能性が見える」など、何かしら、経営支援に役に立つことに繋がることなのか見極めることが必要です。
実際の「経営支援」では、一人でヒアリング項目を書き出します。やるコトは同じですが、全て、自分一人で決めることができます。そのため、ヒアリングの流れ全体を設計することができます。「事前準備」で見えてくるクライアント企業と取り巻く環境を踏まえると、聞くこと、聞き方が見えてきます。「事前準備」と同様にクリエイティブなプロセスになります。
3.ヒアリング時の話し方
実務補習の時は、慣れない社長との対話で、緊張します。中には、失礼な話し方をしてしまう人もいます。そんなときは、指導員の指導が入ります。
また、「コンサルティング」に「指導」というイメージを持っている人もいまだいるようで、キツイ言葉と態度で話す人もいます。
実際の「経営支援」では、キツイ言葉は使いません。丁寧な言葉で、丁寧に話しますが、そこには弱さはありません。
中小企業診断士の話し方については、下記の記事を参考にしてみてください。
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