中小企業診断士ウォッチャーのここだけのお話

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中小企業診断士のコンサルタント業務の市場

中小企業診断士のアンケート結果をグラフにしてみると、「中小企業診断士のコンサルタント業務の市場」が見えます。というお話です。
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1.となりの中小企業診断士は何をしているのか?

中小企業診断士として活動をしていて、日々、中小企業診断士の人と交流していても、誰がどんな仕事をしているのかの詳細はわかりません。

2.中小企業診断士の実態

中小企業診断士の実態を知ることができる情報の一つが、中小企業診断協会が実施したアンケートの結果です。
いろいろな質問がありますが、その中で気になったのが、問15の「コンサルタント業務のテーマ」に関するモノです。中小企業診断士がどんな分野でコンサルタント業務をしているのかわかります。テーマは、中小企業診断士に求められる専門性とも考えられます。

www.marcop.info

3.グラフで見る

アンケートの結果は、中小企業診断士協会のホームページに掲載されています。

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中小企業診断協会が2016年度に実施したアンケートの「コンサルタント業務のテーマ」について尋ねている問15の結果

そして、この数値を元にグラフにしてみると見えてくるモノがあります。

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4.グラフから見えるモノ

グラフにしてみると、数字を眺めるよりも、イメージとして捉えられるので、直感でわかることが多くあります。まず、アンケートは選択肢から選ぶ方式ですが、その他の回答が比較的少ないので、選択肢で示されている、「テーマ」は、実態とずれていないことがわかります。
問いの内容は「問15.あなたが過去3年間に実施したコンサルティング業務のテーマで、多いものを次から5つ以内選び、その順位番号をご記入ください。」ということで、1位から5位までの5つを選ぶ形式です。グラフにしてみると、1位から5位が塊になって量として見えます。そして、そこから「中小企業診断士のコンサルタント業務の市場」が見えます。

5.中小企業診断士のコンサルタント業務の市場

グラフから見えてくる「中小企業診断士のコンサルタント業務の市場」は、以下の通りです。

①経営革新・経営改善支援
中小企業診断士としてコンサルタント業務をしたときに一番多いテーマ。納得の内容です。基本ですね。実務実習でもコアになるテーマです。

②販路拡大・販路支援
中小企業診断士として仕事をしていると、必ず出会うテーマです。プロコン塾でも、多く扱われるテーマです。用意がないと対応にこまるテーマでもあります。

③人材教育、雇用、労務関係支援
人、組織、雇用に関するテーマです。これも、中小企業診断士として仕事をしていると、必ず出会うテーマです。対応する中小企業診断士によって、対応の内容が変わり、差がでるテーマのだと思います。キチンと対応できるように準備をしておくことをお勧めします。対応できない場合は、対応できる中小企業診断士に振りましょう。

④財務、資金繰り支援
お金に関するテーマです。これも、中小企業診断士として仕事をしていると、必ず出会うテーマです。財務が苦手とか言っている場合ではありません。しかし、融資に関する場合、金融機関出身の中小企業診断士に依頼することも一つの手です。

⑤一般的に「専門性」が求められるテーマ
・「ベンチャー・創業支援」は、創業がテーマになる分野です。創業塾とか扱うクラスタに所属するヒトが扱っているイメージです。それなりに量があるので、クラスタが存在するのも納得です。そのクラスタに属さないと、創業の市場には到達しにくいのもクラスタが存在する理由のひとつです。
また、ベンチャーは別枠で、ベンチャー経験者やそういう業界に近かったヒトが関わっているイメージです。
・「事業再生、再チャレンジ支援」は、再生がテーマになる分野です。創業塾と同様に、再生を扱うクラスタに所属するヒトが扱っているイメージです。特別な訓練を受ける必要があります。メインテーマだった時代もあり、今も、それなりに量があるので、クラスタが存在するのも納得です。
・「ものづくり支援」は、対象が工場などの製造業です。このテーマは、元製造業の中小企業診断士が関わっているイメージです。工場には独自の文化や暗黙のルールがあり、それ以外のヒトが参入するのは難しいイメージです。製造業をテーマとした研究会などもあるので、興味がある人は、そこで覗いてみることをお勧めします。
⑥その他
その他にも、他と比較すると小さく感じるテーマがありますが、参加できる人が限られているので、仕事としてなりたつ分野です。もし、自分に専門性があるテーマがあれば、協会の中にある件入会にその入り口を探してみてください。

一通り見てみましたが、アンケート結果と肌感覚は乖離はないと思います。ご自身の専門性と照らし合わせてみてください。

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