中小企業診断士として活動していると、いろいろな社長に会います。その社長はもれなく勉強しています。というお話です。
1.社長は勉強する暇はない
以前、「社長は勉強する暇はない」という記事を書きました。今回のタイトルと矛盾しているようですが、実はしていません。社長は勉強する暇はないというのは事実です。社長は忙しいので、経営について体系的に学ぶ時間は取れません。
私は、中小企業の社長こそ、中小企業診断士のテキストなどを使用して体系的に経営を学ぶことが有効だと考えています。診断士受験のために勉強した人なら分かると思いますが、診断士試験の範囲は広く、習得する知識は膨大です。残念ながら、社長にはその膨大な知識を学ぶための時間は取れないのが現実です。
2.社長は勉強している
「社長は勉強する暇はない」というのは事実ですが、「社長は勉強している」というのも事実です。中小企業診断士として活動していると、いろいろな社長に会います。その社長はもれなく勉強していることを目の当たりにします。
社長が勉強しているのは、事業にかかわる分野の知識です。その知識は、狭いですが深いモノです。さらに、書籍にも載っていない最新の事情も踏まえているので、中小企業診断士でも対抗できないほどです。
3.中小企業診断士の役割
社長は自分の事業がかかわっている分野についてはすごく詳しく、診断士は経営に関して体系的に知識を持っています。その関係から中小企業診断士に求められる役割が見えてきます。
中小企業診断士に求められる役割は、社長から見えていることを社長からヒアリングで得て、社長の見えていない部分や誤解している部分などから助言を行うことで、社長の視野を広げることが求められます。
決して、社長と事業に関して知識で競ってはいけません。特に同じ業界にいた場合や、同じ業界に関わっていた大企業に勤めていた方などはご注意ください。もし、企業の業界について詳しい場合は、自分の持っている知見と社長の認識の何が違うのかを見極めることで、的確な助言ができるようになります。競争せず、共創することを意識してみてください。
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