中小企業診断士は、近年、メディアで取り上げられることが増えましたが、70年以上の歴史があります。歴史を知ると、中小企業診断士について理解を深めることができるというお話です。
1.中小企業診断士の起源
中小企業診断士の起源は、2020年の今から約72年前までさかのぼります。昭和23年(1948年)に発足された「中小企業診断制度」が、中小企業診断士の起源になります。
その時に、中小企業庁も設置されました。
2-1.中小企業診断士の沿革(黎明期)
当初、国が経営の専門家を活用するために「中小企業診断制度」が作られました。国の中小企業政策、中小企業への診断指導の補助員として、「中小企業診断員」という名称で活動していました。
2-2.中小企業診断士の沿革(旧制度)
昭和39年(1964年)から、現在の様に「資格試験」が実施されるようになりました。現在とは、試験科目の構成が違いました。資格試験の実施が始まると同時に、養成機関も設置されました。2020年の今から約56年前のことになります。
その後、昭和44年(1969年)に「中小企業診断員」という名前が、現在と同じ「中小企業診断士」に改称されました。2020年の今から約51年前のことになります。
2-3.中小企業診断士の沿革(新制度)
そして、大きな転機が訪れます。平成12年(2000年)に、いままでの「行政による支援の専門家」として「指導」する形から、「中小企業の経営コンサルタント」として「支援する」形になりました。
このタイミングで、試験科目も、今の科目構成に近いモノに変更され、前の試験制度で合格した人達を「旧制度」、以降の人たちを「新制度」と呼ぶようになります。
中小企業診断士の歴史なんて、知らなくてもいいと思っている方もいると思いますが、歴史を知ると、背景にある事情を理解することができて、見え方が変わります。
このように、中小企業診断士は、何度も制度の改革があり、現在の「中小企業診断士」の姿になりました。今後も、時代の変化にあわせて変化していくものだと考えられます。
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